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コラム

2026.07.30
freeeとMFクラウド会計、機能の違いは?

 

どちらのクラウド会計が自社に合うのか、客観的に判断したい。経理の属人化を防ぎ、誰でも運用できる体制を整えたい。freee と MFクラウド会計の違いを、実務視点で分かりやすく知りたい。

どちらのクラウド会計が自社に合うのか、客観的に判断したい。

経理の属人化を防ぎ、誰でも運用できる体制を整えたい。

freee と MFクラウド会計の違いを、実務視点で分かりやすく知りたい。

クラウド会計ソフトの導入が一般化する中で、freee と MF(マネーフォワードクラウド)クラウド会計は多くの企業が最初に候補に挙げる2つのサービスです。どちらも自動化や効率化を強力に支援してくれますが、実際には機能の方向性や得意分野が異なるため、「どちらが自社に合っているのか判断しづらい」という声をよくいただきます。

そこで本章では、両サービスの特徴を理解するうえで特に重要となる機能面の違いに焦点を当て、選択のポイントを整理します。クラウド会計を最大限活用するために、まずは両者の機能の違いをしっかり押さえておきましょう。

目次

クラウド会計を導入するメリット

クラウド会計は、従来の会計ソフトでは得られなかった利便性と効率化を実現できる点から、多くの事業者に選ばれています。ここでは、導入によって得られる主なメリットを整理します。

  • ・場所を選ばず作業できるインターネット環境があれば、オフィス・自宅・外出先でも帳簿の確認や入力が可能。働き方の柔軟性が高まります。

  • ・常に最新バージョンを利用できる法改正や機能改善が自動で反映されるため、更新作業やバージョン管理の手間がありません。

  • ・銀行・カードとの自動連携入出金データが自動で取り込まれ、手入力の負担が大幅に軽減されます。

  • ・スマホアプリとの連動領収書の撮影・アップロードが簡単にでき、証憑管理の効率化につながります。

  • ・自動仕訳による業務効率化取引内容を学習し、同じ取引が発生した際に自動で仕訳を作成。経理ミスの防止にも効果的です。

  • ・複数人での同時作業が可能経理担当者・経営者・税理士が同じデータをリアルタイムで共有でき、コミュニケーションがスムーズになります。

  • ・電子帳簿保存法への対応が容易証憑の保存・検索要件を満たす機能が標準搭載され、法令対応の負担を軽減できます。

freeeとMFクラウド会計、機能の違い

freee と MFクラウド会計は、同じクラウド会計ソフトでありながら、設計思想や得意分野に明確な違いがあります。特に、仕訳の登録方法や自動化の仕組み、入力画面の構造は日々の経理効率に直結するため、選定時の重要な比較ポイントとなります。以下では、実務で差が出やすい主要機能を整理します。

一括登録

MFクラウド会計は、最大50件の仕訳を一括で登録できる機能を備えており、月次で大量の仕訳が発生する法人にとって大きな効率化につながります。一方、freeeには一括登録機能がなく、取引ごとに登録する設計となっています。そのため、大量仕訳がある企業では MF が有利と言えます。

 

自動登録(学習機能)

freeeは過去の仕訳を学習するスピードが速く、取引内容を自動で判定する精度が高いため、経理初心者でも扱いやすい点が特徴です。対して MFクラウド会計は、細かいルール設定が可能で、仕訳の条件分岐や例外処理を細かく制御できます。 そのため、「自動化を任せたい」なら freee、「細かく制御したい」ならMF という選び方が自然です。

 

入力のしやすさ

freeeは簿記知識がなくても入力できる「取引登録モデル」を採用しており、経理未経験者でも直感的に操作できます。 一方、MFクラウド会計は複式簿記ベースの入力画面で構成されており、経理担当者にとって馴染みやすい設計です。 そのため、経理未経験者には freee、経験者には MFという構図は変わらず続いています。

 

入力のしやすさの違い

freee と MFクラウド会計は、入力画面の設計思想が大きく異なり、どの程度簿記知識があるかによって使いやすさが変わります。以下では、初心者と経理経験者それぞれの視点から、両サービスの特徴を比較しやすいように表形式で整理します。

項目 freee MFクラウド会計
入力モデル 取引登録モデル(簿記知識不要) 複式簿記ベース(借方・貸方を意識)
初心者との相性 画面案内に沿って入力でき、経理未経験者でも迷いにくい 簿記経験者であれば直感的に操作しやすい
学習機能の使いやすさ AIによる学習が速い。同じ取引は自動で候補表示 ルール設定が細かい。例外処理や条件分岐に強い
入力スピード 初心者でも早く慣れやすい 慣れれば高速。月次処理の精度が高い
向いているユーザー 経理未経験者・小規模事業者・経営者が自分で入力するケース 経理担当者が在籍する法人・仕訳を細かく管理したい企業
全体の特徴 「自動化を任せたい」「迷わず入力したい」方向け 「細かく制御したい」「簿記で管理したい」方向け

表のとおり、freee は「迷わず入力できること」を重視した設計で、経理未経験者でも扱いやすい点が強みです。一方、MFクラウド会計は複式簿記ベースの入力画面と細かなルール設定により、経理担当者が運用しやすい構造になっています。自社の経理体制や担当者の経験値に応じて、どちらが適しているか判断することが重要です。

価格の違いと、料金に含まれる機能の範囲

クラウド会計ソフトを比較する際は、月額料金の「高い・安い」だけで判断しないことが重要です。料金にどこまでの機能が含まれているか、自社の業務に必要な機能を過不足なく利用できるかを確認することが、最適なサービス選びにつながります。

クラウド会計ソフトは、プランによって利用できる機能やサポート内容が大きく異なります。ここでは、料金を比較する際に押さえておきたい主なポイントを紹介します。

自動化機能の範囲

一般的に、上位プランほど経理業務を効率化する自動化機能が充実しています。例えば、銀行口座やクレジットカードとの自動連携、レシートの自動読み取り、仕訳ルールの自動学習、請求書や見積書の作成機能などが利用できる場合があります。

自動化できる業務が増えるほど、手入力の負担や入力ミスを減らせるほか、担当者ごとの作業品質のばらつきを抑えやすくなります。

申告機能が含まれるか

プランによっては、青色申告書や消費税申告書の作成、電子申告(e-Tax)への対応が含まれていないことがあります。

特に個人事業主の場合は、青色申告に対応しているかどうかで利用できる機能や料金が変わるため、事前に確認しておくことが大切です。

サポート内容の違い

サポート体制も、プランごとに異なるポイントです。チャットやメールによる問い合わせに加え、電話サポートや導入支援、サービスによっては税理士への相談などを利用できる場合があります。

初めてクラウド会計ソフトを導入する場合や、確定申告に不安がある場合は、サポートが充実したプランを選ぶと安心です。

オプション・追加料金が発生する機能

給与計算や請求書管理、在庫管理、電子帳簿保存法に対応した証憑管理などは、標準機能ではなくオプションとして提供されているケースもあります。

経費管理だけで十分なのか、それとも請求・給与・在庫まで一元管理したいのかによって、必要なプランや総費用は変わります。月額料金だけでなく、必要な機能を追加した場合の費用もあわせて確認しておくと安心です。

料金は「機能の範囲」で判断する

クラウド会計ソフトは、単純に価格だけを比較するのではなく、必要な機能が料金に含まれているかという視点で選ぶことが大切です。

例えば、経費入力や帳簿作成ができれば十分であれば低価格帯のプランでも対応できます。一方、確定申告まで効率化したい場合は申告機能を備えたプラン、請求書や給与計算、在庫管理まで一元化したい場合は上位プランが適しています。

料金と機能のバランスを確認し、自社の業務に合ったプランを選ぶことで、コストを抑えながら業務効率の向上につなげられるでしょう。

 

どちらを選ぶべきか:事業規模・経理体制別の判断ポイント

クラウド会計ソフトは、事業規模や経理体制によって必要な機能が異なります。価格や機能の多さだけでなく、自社の業務に必要な機能を備えているかという視点で選ぶことが重要です。

個人事業主・フリーランス

帳簿作成や確定申告が中心であれば、自動仕訳や青色申告、電子申告(e-Tax)に対応したシンプルなプランで十分な場合が多いでしょう。

小規模企業

請求書発行や経費精算との連携、複数ユーザーでの利用など、日常業務を効率化できる機能があるかを確認しましょう。事業拡大を見据え、上位プランへ移行しやすいサービスを選ぶのもポイントです。

中小企業

複数担当者で運用する場合は、権限管理や承認フロー、部門別管理などの機能が重要です。給与計算や販売管理など、他システムと連携できるかも確認しましょう。

税理士と連携する場合

会計データをスムーズに共有できる機能や、税理士向けの連携機能があると、決算や申告業務を効率化できます。

将来性も考慮する

現在の業務だけでなく、利用人数や取引量の増加、必要な機能の追加にも対応できるサービスを選ぶと、将来的なシステム変更の負担を抑えられます。

 

クラウド会計導入で注意したいポイント

クラウド会計ソフトを導入する際は、機能や料金だけでなく、スムーズに運用できる環境を整えることも重要です。導入後のトラブルを防ぐため、次のポイントを確認しておきましょう。

インターネットバンキング・金融機関との連携

自動仕訳を活用するには、利用している銀行口座やクレジットカードが連携に対応しているかを確認しましょう。連携方法や更新頻度はサービスによって異なるため、事前の確認が必要です。

電子帳簿保存法への対応

請求書や領収書を電子保存する場合は、電子帳簿保存法に対応した証憑管理機能が利用できるか確認しましょう。プランによってはオプションとなる場合もあります。

社内の運用ルールを決める

勘定科目のルールや承認フロー、データの管理方法などを事前に決めておくことで、入力ミスや運用のばらつきを防ぎやすくなります。

データ移行とサポート体制

既存の会計ソフトから移行する場合は、データの引き継ぎ方法や移行支援の有無を確認しましょう。初めて導入する場合は、チャットや電話などサポート体制も確認しておくと安心です。

導入事例

以下では、弊社にご相談いただいた企業の導入事例をご紹介します。

IT企業A社|バックオフィス業務を一元化し、経理業務を効率化

IT企業A社では、事業拡大に伴い、経理業務の効率化を目的としてクラウド会計ソフトの導入を検討していました。freeeとMFクラウド会計を比較した結果、請求書管理や経費精算などのバックオフィス業務との連携性や、将来的な拡張性を重視し、MFクラウド会計を導入しました。

導入後は、会計データと関連業務を一元管理できるようになり、手入力や転記作業が削減され、月次決算の効率化につながっています。

建築事務所D社|税理士との連携を見据えたクラウド会計導入

建築事務所D社では、案件ごとの収支管理や経費処理に時間を要していたことから、クラウド会計ソフトの導入を検討していました。freeeとMFクラウド会計を比較した結果、銀行口座やクレジットカードとの自動連携に加え、請求書管理や経費精算との連携によってバックオフィス業務を一元管理できる点を評価し、マネーフォワード クラウド会計を導入しました。

導入後は、手入力や転記作業が削減され、会計データを顧問税理士とスムーズに共有できるようになったことで、月次決算の効率化につながっています。

まとめ

freeeとMFクラウド会計は、どちらも経理業務を効率化できる優れたクラウド会計ソフトですが、得意とする機能や運用スタイルには違いがあります。

個人事業主やシンプルな経理業務を重視する場合はfreee、請求書管理や経費精算などのバックオフィス業務との連携や、将来的な拡張性を重視する場合はマネーフォワード クラウド会計が適しているケースが多いでしょう。

自社に最適なサービスを選ぶには、価格だけでなく、必要な機能や既存システムとの連携、将来的な事業規模も踏まえて比較・検討することが大切です。

「どちらを選べばよいか分からない」「導入後の運用まで見据えて相談したい」という場合は、導入支援の実績があるパートナーへ相談することで、自社に適したクラウド会計ソフトをスムーズに導入できます。

Q1. freeeとMFクラウド会計の違いは何ですか?

freeeはシンプルな操作性が特徴で、個人事業主や小規模事業者にも利用しやすいクラウド会計ソフトです。一方、MFクラウド会計は、請求書管理や経費精算など他サービスとの連携が充実しており、バックオフィス業務を一元管理しやすい特徴があります。

Q2. 個人事業主にはどちらがおすすめですか?

青色申告や自動仕訳など、必要な機能が利用できるかを確認したうえで、自身の業務や使いやすさに合ったサービスを選びましょう。

Q3. クラウド会計ソフトは税理士と連携できますか?

はい。freee、MFクラウド会計ともに、会計データを税理士と共有できる機能を備えています。

Q4. 他の会計ソフトから乗り換えはできますか?

可能です。ただし、移行できるデータの範囲や方法はサービスによって異なるため、事前に確認することをおすすめします。

Q5. クラウド会計ソフトを選ぶ際のポイントは何ですか?

料金だけでなく、必要な機能、他システムとの連携、サポート体制、将来的な拡張性を踏まえて選ぶことが重要です。

freeeかMFクラウド会計:どちらかお悩みでしたらご相談ください

freeeとMFクラウド会計、いずれもそれぞれ優れた特徴があります。どちらにするかは、価格だけで決めるのではなく、その価格内にどの機能までが含まれているか、また自社の事業をどう拡大して行くにあたり、その他ツールとの連携の必要があるかなどを考慮することが重要でしょう。

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この記事を担当した税理士
サイバークルー会計事務所 代表 横山 禎一(よこやま ていいち)
保有資格1961年、愛知県に生まれる。1985年同志社大学卒業後、大手化学メーカーに勤務。 退社後、1993年に米国のジョージ・ワシントン大学にてMBAを取得。帰国後、外資系企業の経営企画室や財務・経理部に勤務しながら、筑波大学大学院で修士法学取得。2000年に日米合弁のITベンチャーの立上げに加わり、10数億円の資金を集めIPOを目指したが、2003年に倒産。 この経験から、会社の倒産を防ぐ税理士・行政書士事務所を設立。起業希望者や起業家をサポートする「日本起業家倶楽部」を立上げ、創業スクールやセミナー・交流会などを主催している。
専門分野税理士、行政書士、MBA
経歴経理体制構築、経営計画サポート
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