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コラム

2018.03.19
従業員の未払い賞与を損金計上する方法とは?

決算賞与の活用方とは?

利益の出ている企業において、決算前に従業員に決算賞与を支払うことには2つのメリットがあります。

一つは、何といっても従業員の士気を高めることができる点です。

そしてもう一つは、通常の賞与と同じように損金計上できるため、節税対策になるという点です。

決算直前で、従業員への支払いが間に合わない場合の対策とは?

従業員への所与は、一定の場合を除いて、その支払いをした日の属する事業年度の損金額に算入するとされます。

しかしながら、決算直前だと従業員への支払いが間に合わないことがあるかと思いますが、未払いであっても一定の要件を満たすことで、今期の損金に計上することができます。

その要件とは以下になります。

事業年度内に賞与が未払いであっても損金計上できるための要件とは?

それは以下の3つになります。

①同時期に支給を受けるすべての従業員に対して、期末までに賞与の支給額を各人別に通知していること

②その通知日の属する事業年度終了の日の翌日から1カ月以内に支給額のすべてを従業員に支払っていること

③その通知日に属する事業年度に未払い賞与として費用計上していること に

まとめ

節税対策、従業員のモチベーションアップとして活用が期待できる決算賞与ですが、賞与規程などで「支給日に在職する使用人のみに賞与を支給する」と規程している場合は、決算日の時点で最終的に支給する賞与の金額が確定していないため、未払金として計上することができませんので注意が必要です。

また、決算賞与の損金算入は税務調査で必ず確認されます。従業員への通知支払いなどについてしっかり証拠を残しておきましょう。

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この記事を担当した税理士
サイバークルー会計事務所 代表 横山 禎一(よこやま ていいち)
保有資格1961年、愛知県に生まれる。1985年同志社大学卒業後、大手化学メーカーに勤務。 退社後、1993年に米国のジョージ・ワシントン大学にてMBAを取得。帰国後、外資系企業の経営企画室や財務・経理部に勤務しながら、筑波大学大学院で修士法学取得。2000年に日米合弁のITベンチャーの立上げに加わり、10数億円の資金を集めIPOを目指したが、2003年に倒産。 この経験から、会社の倒産を防ぐ税理士・行政書士事務所を設立。起業希望者や起業家をサポートする「日本起業家倶楽部」を立上げ、創業スクールやセミナー・交流会などを主催している。
専門分野税理士、行政書士、MBA
経歴経理体制構築、経営計画サポート
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