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コラム

2025.12.24
今後、経理業務のDX化は当たり前になる!?デジタル活用のメリットを解説

DX化という言葉を耳にするものの、具体的に何を意味するのかよくわからない。経理業務DX化の必要性は感じているが、何から始めて良いかわからない。経理業務でDX化を行うメリットを知りたい。

DX化という言葉を耳にするものの、具体的に何を意味するのかよくわからない。

経理業務DX化の必要性は感じているが、何から始めて良いかわからない。

経理業務でDX化を行うメリットを知りたい。

コロナ禍を契機にテレワークが急速に普及したことで、企業は否応なくデジタル化を進めざるを得なくなりました。その結果、営業や人事といった比較的デジタル化が進みやすい領域と、依然として紙業務や属人化に依存しがちな領域との間で、デジタル化の格差が一層明確になっています。なかでも経理業務はデジタル化の遅れが顕著で、企業成長を阻むボトルネックとして注目されるようになりました。

本コラムでは、まずDXの定義を整理したうえで、経理業務にDXを導入することで得られる具体的なメリットについて解説していきます。

 

そもそもDXとは?

DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)とは、単なるITツールの導入ではなく、データとテクノロジーを活用して業務プロセスや組織の在り方を根本から変革し、新たな価値を創出する取り組みを指します。

この概念は2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が「進化し続けるITの浸透が人々の生活を豊かにしていく」と提唱したことに端を発し、その後ビジネス領域へと広がって「ITを活用して事業の業績やビジネスモデルを根底から変革する」という意味で定着しました。また、“DX”と略されるのは、“transformation” の “trans” を “X” と表記する慣習によるものです。

企業が持続的に成長し競争力を高めるためには、こうしたDXの推進が不可欠であり、業務や組織の仕組みそのものを見直し、デジタルを基盤とした新たな価値創出へとつなげていくことが求められています。

 

DXとAIの進化(2025年現在)

今、DXを語る上で欠かせないのが AIの進化 です。生成AIや機械学習の活用によって、企業は単なる業務効率化にとどまらず、経営判断や人材活用、新規事業創出にまで変革の領域を広げています。

具体的な事例を挙げると、次のようになります。

経理DX:AI-OCRで請求書を自動読み取り、仕訳を自動化

*AI-OCR:人工知能を活用して紙や画像の文字を高精度に読み取り、デジタルデータへ自動変換する技術

・営業DX:AIが顧客データを分析し、最適な提案タイミングを予測

・人事DX:AIが従業員データを解析し、離職リスクを予測し、最適な人材配置を提案

・経営DX:BIツールで膨大なデータを可視化し、迅速かつ的確な意思決定を支援
*BIツール(Business Intelligenceツール):企業データを収集・統合・分析・可視化し、経営判断と業務改善に活用する仕組み。

AIはDXの一部であり、クラウドやIoTと並んで DXを推進するための中核技術 として位置づけられています。

 

経理業務におけるDX化のメリット

経理業務をDX化することで、さまざまな領域において業務効率を大きく高めることができます。

業務の効率化

経理業務のDX化によって、さまざまな領域で大幅な効率化が実現します。

請求書・領収書処理

従来の経理業務では、紙ベースの請求書や領収書を手入力する必要があり、膨大な時間と労力がかかっていました。入力ミスのリスクも高く、担当者の負担は大きいものでした。DXを導入することで、AI-OCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)による自動読み取りが可能となり、入力作業を大幅に削減できます。AI-OCRは紙の書類や画像データから文字情報を抽出し、システムに自動で取り込む技術です。これにより、処理時間の短縮だけでなく、正確性の向上も実現します。

経費精算

従来はExcelに依存した経費精算が主流で、二重入力やフォーマットの不統一によるトラブルが頻発していました。クラウド会計システムを導入することで、リアルタイムでの処理が可能となり、属人化を解消できます。誰でも同じ基準で精算できる環境が整うため、業務の透明性と効率性が向上します。

承認フロー

紙の書類に上長の押印を求める従来の承認フローでは、物理的な移動や待ち時間が発生し、業務の遅延につながっていました。DX化によりワークフローシステムを導入すれば、オンライン上で承認が完結し、承認スピードが飛躍的に向上します。これにより、意思決定の迅速化と業務全体の流れの改善が期待できます。

データ活用

従来は集計作業に時間がかかり、分析に十分なリソースを割けないことが課題でした。DX導入後はBI(Business Intelligence)ツールを活用することで、データを即座に可視化し、経営判断に直結する分析が可能となります。BIツールは企業内外のデータを収集・統合し、グラフやダッシュボードで分かりやすく表示することで、意思決定を支援するシステムです。これにより、経理部門は単なる記録係から、経営を支える戦略的な役割へと進化します。

>関連コラムはこちら『【中小企業DX化への成功の道】クラウド会計ソフト活用と導入のポイントを徹底解説!

コスト削減

DX化を推進することで紙の書類が不要となり、経理業務において次の2つの主要なコストを削減できます。

1.書類作成コストの削減

・印刷代や紙代の不要化による直接的な費用削減 ・プリンターのレンタル料、メンテナンス費の縮小 ・機器稼働に伴う電気代の節約

2.管理コストの削減

・書類整理やファイリングにかかる人件費の削減 ・書庫やキャビネットなど保管スペースの縮小による賃料、管理費の節約

リモートワーク勤務の推進

書類をデータで保管し、クラウドサービスを活用することで、経理業務はリモート勤務が可能となります。

コロナ禍の長期化に伴い、リモートワークを導入している企業への就業を希望する人材は増加傾向にあります。特に慢性的な人材不足が課題となっている経理部門において、リモートワークの導入は次のような効果をもたらします。

1.競争優位性の確立

他社との差別化要因となり、採用活動において優位に立てる。

2.人材確保の強化

リモート勤務を希望する層からの応募が増え、優秀な人材を確保できる可能性が高まる。

3.離職率の低下

柔軟な働き方を提供することで従業員満足度が向上し、定着率が改善する。

業務の属人化リスクを軽減

経理業務は「担当者しか分からない」という属人化に陥りやすいと言われています。その大きな要因の一つが、紙による書類管理です。紙ベースの管理は情報へのアクセスが限定されやすく、業務がブラックボックス化する傾向があります。

DX化を進めることで、業務プロセスや作業内容が可視化され、誰がどの業務をどのように行っているかが明確になります。その結果、退職者が出た場合でも、新しい担当者がスムーズに業務を引き継ぐことが可能となり、属人化によるリスクを大幅に軽減できます。

 

経理業務におけるDX化の導入のステップ

経理業務のDX化を進めるためには、以下のステップが必須となります。

ステップ1:書類のデジタル化

経理業務では領収書や請求書など紙ベースの書類が多く存在します。DX化の第一歩は、これらをスキャナーで読み取りPDF化することです。過去の資料は膨大な量になるため、専任スタッフを一時的に雇用するか、外部のデジタル化サービスを活用することで、本業に集中しながら効率的に進めることができます。

ステップ2:業務プロセスの標準化・システム化

デジタル化した書類を活用するためには、業務フローを標準化し、システム上で一元管理できる仕組みを整えることが重要です。承認ルートの電子化やワークフローシステムの導入により、業務の属人化を防ぎ、誰でも同じ手順で処理できる環境を構築します。

ステップ3:クラウドサービスの導入

経理DXの中核となるのがクラウドサービスです。従来はローカル環境で利用していたソフトウェアやデータを、インターネット経由で提供する仕組みに移行することで、PC・スマートフォン・タブレットなど様々な端末からアクセス可能になります。これにより、場所を問わず業務を遂行でき、リモートワークにも柔軟に対応できます。

ステップ4:AIの活用

DX化は「書類のデジタル化」から始まり、「業務プロセスの標準化」「クラウドサービスの導入」「AIの活用」へと段階的に進めることで、経理業務の効率化・透明化・高度化を実現します。これらを着実に導入することで、組織はコスト削減だけでなく、人材確保や経営力強化にもつながります。

 

導入事例:老舗中小企業・印刷会社A社のDX化

A社は創業から数十年続く老舗の印刷会社で、地域密着型の顧客基盤を持つ中小企業です。長年にわたり紙ベースの業務フローを維持してきましたが、近年は取引先からのデジタル対応要望や、社内の業務効率化の必要性が高まっていました。

DX化以前の状況

A社では長年、経費精算や請求書処理をExcelや紙ベースで行っており、二重入力や承認の遅延が頻発していました。特に経費精算は担当者ごとにフォーマットが異なり、集計に時間がかかることが経理部門の大きな課題でした。

導入の決断

業務効率化と属人化の解消を目的に、A社はクラウド会計システムの導入を決定しました。選定にあたっては「リアルタイム処理」「モバイル対応」「ワークフロー機能」を重視し、経理担当者だけでなく現場社員も使いやすい環境を整えることを目指しました。

導入後の変化

・経費精算の効率化:社員がスマートフォンから直接経費を申請できるようになり、領収書の写真をアップロードするだけで自動仕訳が可能になりました。これにより、従来のExcel入力や紙の提出が不要となり、処理スピードが大幅に向上しました。

・承認フローの迅速化上長の押印を待つ必要がなくなり、クラウド上で承認が完結するようになりました。外出先からでも承認できるため、決裁までの時間が半分以下に短縮されています。

・データ活用の高度化:クラウドに蓄積されたデータは即座にBIツールと連携でき、経営層がリアルタイムで経費状況を把握ができるようになりました。これにより、予算管理や投資判断のスピードが格段に上がりました。

成果

導入から半年で、経理部門の作業時間は約30%削減され、承認遅延による業務停滞も解消されました。さらに、属人化が解消され、誰でも同じ基準で処理できる体制が整っています。A社はクラウド導入を通じて、経理業務を単なる「処理」から「戦略的な経営支援」へと進化させることに成功しました。

まとめ

経理業務のDX化は、もはや一部の先進企業だけの取り組みではなく、今後は標準的な流れとなっていきます。デジタル活用によって業務効率の飛躍的な向上、ヒューマンエラーの削減、そしてリアルタイムでの経営判断が可能になるなど、数多くのメリットが期待できます。なかでもクラウドサービスの導入は、初期投資や高度な専門知識を必要とせず、すぐに始められる手軽さと高い費用対効果が魅力です。まずはクラウド経理から一歩を踏み出し、企業の成長を支える強固なDX基盤を築いていきましょう。

Q&A

経理のDX化におけるよくある質問をまとめました。

Q1. DX化を進めると、経理担当者の仕事はなくなってしまうのでは?

A. DX化は業務を自動化・効率化することで、単純作業を減らすのが目的です。経理担当者はより付加価値の高い業務、例えば経営分析や戦略的な提案に時間を使えるようになります。仕事がなくなるのではなく、役割が進化すると考えるのが正しい理解です。

Q2. クラウド経理を導入する際、セキュリティ面は大丈夫?

A. 多くのクラウドサービスは最新のセキュリティ技術を備えており、データ暗号化やアクセス制御が標準機能として提供されています。むしろ自社サーバーで管理するよりも安全性が高い場合もあります。導入時には、信頼できるベンダーを選び、社内の運用ルールを整備することが重要です。

Q3. クラウド導入には大きなコストがかかるのでは?

A. クラウドサービスは初期投資がほとんど不要で、月額利用料のみで始められるケースが多いです。必要な機能を選んで段階的に導入できるため、費用対効果が高く、中小企業でも手軽に取り入れられます。

経理業務のDX化はプロに相談

中央区中央区日本橋経理代行サービスでは、「クラウドを導入して経理財務のテレワーク化をしたい!」「経理の人材不足を解消したい!」「経理業務を効率化したい!」といった経営者の方のご要望にお応えいたします。更に、当社は母体が税理士となっておりますので、経理品質には自信を持ってご案内できます。 しかも税理士と経理代行のご契約は別の契約となりますので、既に他の税理士さんとご契約いただいている場合でも、経理代行サービスのみのご利用が可能です。 安心してご利用ください。

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この記事を担当した税理士
サイバークルー会計事務所 代表 横山 禎一(よこやま ていいち)
保有資格1961年、愛知県に生まれる。1985年同志社大学卒業後、大手化学メーカーに勤務。 退社後、1993年に米国のジョージ・ワシントン大学にてMBAを取得。帰国後、外資系企業の経営企画室や財務・経理部に勤務しながら、筑波大学大学院で修士法学取得。2000年に日米合弁のITベンチャーの立上げに加わり、10数億円の資金を集めIPOを目指したが、2003年に倒産。 この経験から、会社の倒産を防ぐ税理士・行政書士事務所を設立。起業希望者や起業家をサポートする「日本起業家倶楽部」を立上げ、創業スクールやセミナー・交流会などを主催している。
専門分野税理士、行政書士、MBA
経歴経理体制構築、経営計画サポート
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