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コラム

2019.02.18
購入した本は、どこまで『新聞図書費』になるか?

購入した本は、どこまで『新聞図書費』になるか?

新聞図書費の定義とは?

新聞図書費は、従業員の専門知識や業界知識を得るために活用されるべきもので、成長につながる“必要経費”として処理されます。

しかしながら、すべての書籍が経費として計上できるわけではないので注意が必要です。

今回は、勘違いしやすい新聞図書費の概要や、経費計上の際の注意点などをご説明します。

新聞図書費は事業に関係あるものだけ

人材不足が多くの企業の悩みとなり、また働き方改革が推進される中、従業員一人一人の生産性を向上することが求められています。

従業員の育成が課題であり、専門知識や業界知識などを高めることも必要とされています。

そのためには、会社の経費で新聞や書籍、雑誌などを購入する必要性がでてきます。

このような理由で購入した書籍等のみが、『新聞図書費』として処理できます。

新聞図書費に仕訳されるものには、新聞や書籍のほかに、下記のようなものがあります。

・雑誌の購入費用、定期購読

・統計資料

・有料メルマガ

・情報サイト有料会員

上記のようなオンラインの情報も含まれます。

ただし、法人であれば、新聞は経費になりますが、個人事業主の場合は事業に直接関係がある場合のみ経費になるので注意が必要です。

経営ノウハウ本や投資に関する書籍は?

新聞図書費になるかどうかは、事業に関係があるかどうかです。

経営ノウハウ本は、読み手の思考や仕事のやり方を指針、事業に直接関係するとはいえないので、新聞図書費には計上できません。

また株式投資やFX投資、不動産投資に関する書籍は、投資を事業として行っている会社であれば新聞図書費として計上できますが、それ以外の会社は上記と同じ理由につき、基本的には認められません。

これは法人でも個人事業主でも同じです。

新聞図書費のクレジットカード決算の際の仕訳は?

例えば、WEBサイトから書籍をクレジットカードで購入した場合、具体的な仕訳方法は以下のようになります。

【借方】 【貸方】 【摘要】

新聞図書費 2,500 未払金 2,500 クレジットカード支払い

未払金 2,500 普通預金 2,500 クレジットカード引き落し

書籍の購入費用を新聞図書費に全額計上している企業も少なくないと思いますが、原則として事業に関係のない書籍は、新聞図書費として計上できませんし、計上時期にも注意が必要です。

税務調査の際にきちんと説明ができるように、普段からしっかりと仕訳をしておくことが重要です。

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この記事を担当した税理士
サイバークルー会計事務所 代表 横山 禎一(よこやま ていいち)
保有資格1961年、愛知県に生まれる。1985年同志社大学卒業後、大手化学メーカーに勤務。 退社後、1993年に米国のジョージ・ワシントン大学にてMBAを取得。帰国後、外資系企業の経営企画室や財務・経理部に勤務しながら、筑波大学大学院で修士法学取得。2000年に日米合弁のITベンチャーの立上げに加わり、10数億円の資金を集めIPOを目指したが、2003年に倒産。 この経験から、会社の倒産を防ぐ税理士・行政書士事務所を設立。起業希望者や起業家をサポートする「日本起業家倶楽部」を立上げ、創業スクールやセミナー・交流会などを主催している。
専門分野税理士、行政書士、MBA
経歴経理体制構築、経営計画サポート
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