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コラム

2018.06.08
親族間での不動産の売買で注意すべき点とは何か?を伝授

親族間の譲渡で気をつけておくべきポイントとは?

二世帯住宅や、親族間で土地等を移転する場合、売買するのはよくあるケースですが、注意しないと税務署から指摘を受け、思わぬ税負担を課されることがあります。

今日は親族間の不動産の売買、贈与についての注意点について伝授したいと思います。

2世帯住宅は税務的に問題はあるか?

高齢化が進む中、2世帯住宅に建て替えて住むケースが増えてきているかと思います。

また、両親がマンションや介護施設に移り、子供世代の家族が代わりに両親の家に住んでいるということもあるかと思います。

結論から言うと、親子間で無償で土地や建物を借りるのは「使用貸借」にあたり、税金は発生しないので、税務上に問題はありません。

例えば、土地や家の名義は親のままであれば、家賃を支払わなくても問題ありません。

また固定資産税も子供が支払わなくても問題なく、土地が親の名義であれば、子供が自分名義の家に建て替えて住んだとしても税務上は問題ありません。

親族間の土地の売買で注意しなければならないこととは?

親族間で土地を売買する場合、以下を注意することが必要です。

1.時価での取引でなければならない

例えば、時価2,500万円相当の土地を所有しているAさんが、自分の土地を子供に800万円で売却したとします。

土地の売却金額は、子供の負担を考えて算出し、時価よりも低い価格で売ったとします。

ところが、今回の譲渡は相続税法第七条の『著しく低い価格の対価で財産の譲渡があった場合には、その対価と時価との差額について贈与等があったとみなす』にあたるとされ、税務署から指摘を受けてしまいます。

2.子供に買い取る資金がなければならない

売買の対価は取引のあった時点で支払わないと贈与としてみなされてしまいます。

出世払いなどは税務上は通用しませんので注意が必要です。

3.親への譲渡所得課税を考慮しなければならない

不動産の売却によって得た収入は子供からのお金であったとしても所得としてみなされ、譲渡所得が課税されます。

 

まとめ

できるだけ子供へ土地や財産を生前のうちに譲渡して苦労をかけたくないというのが親心だとは思いますが、税務上の指摘をうけないよう十分な注意が必要です。

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この記事を担当した税理士
サイバークルー会計事務所 代表 横山 禎一(よこやま ていいち)
保有資格1961年、愛知県に生まれる。1985年同志社大学卒業後、大手化学メーカーに勤務。 退社後、1993年に米国のジョージ・ワシントン大学にてMBAを取得。帰国後、外資系企業の経営企画室や財務・経理部に勤務しながら、筑波大学大学院で修士法学取得。2000年に日米合弁のITベンチャーの立上げに加わり、10数億円の資金を集めIPOを目指したが、2003年に倒産。 この経験から、会社の倒産を防ぐ税理士・行政書士事務所を設立。起業希望者や起業家をサポートする「日本起業家倶楽部」を立上げ、創業スクールやセミナー・交流会などを主催している。
専門分野税理士、行政書士、MBA
経歴経理体制構築、経営計画サポート
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